アトリエだより

グレゴ先生来日トークショウ

世界的なフローリスト、グレゴール・レルシュ先生が来日しました。香港のワークショップの後、猛暑の東京にやってきたそうです。今回は松村工芸社の展示会の付随イベントとしてワークショップとトークショウ、作品展示もありました。

海外からの参加者が多かったワークショップはドイツ語ではなく英語での説明だったので、細かなニュアンスがダイレクトに伝わってきます。1つの技法の試作と、その応用例の作品展示という構成でしたので、同じ素材やテクニックをブーケやアレンジメントでどう活かすかが見てわかる内容でした。

1日目は「ドリームキャッチャー」、2日目は「チップ・パイナップル」。パイナップルというのは比喩で、MDFボードを手で削り出したチップを松かさ状に塑像し、器にします。MDF材は硬質なのでチップ切り出しは力仕事だし、素材の見た目が均質な割にグルーが定着しづらい素材でした。発想や色合いは興味深いです。

そのあとはトークショウへ。基本カラーとトレンドカラーがテーマでした。色についてはここ数年、いくつかのトレンドが流れています。グレゴ先生のノスタルジックな色使いに今年はビビッドな挿し色が入っていましたが、これもトレンドを反映しているのだとか。同じ色使いでも、色と形の与え方に個性がでることが良くわかる参考作品でした。

会場には花阿弥の先生方の作品も多数かざってありました。夏の展示なので保水メンテが大変だったでしょう。帰宅したら、ワークショップで使った花が暑さで全滅していました。すぐに水をあげても、翌日の室温でまた花がダメになるほどの猛暑。暑い時期のフラワーイベントはなかなか辛いところです。

テーブルの上には最近日本にも輸入されているカラーラフィアがいっぱい。私も愛用しています。