バラの育て方

耐暑性のある四季咲きバラ

暑い~っ!
毎年のように夏の最高気温が更新され、猛暑が続いています。

そこで、耐暑性の高いバラを調べてみました。
一季咲きのバラは比較的暑さに強いので、半つる繰り返し咲きを含む四季咲き性の強いバラに絞ってまとめました。

ギーサヴォア(デルバール)

2001年 / フランス / デルバール / 繰り返し咲き / 中輪 / 中香 / シュラブ / 樹高1.8m

デルバールのバラはどれもゴージャスでコケティッシュ雰囲気があり、作出のポリシーを感じさせてくれます。シャンテ・ロゼ・ミサトローズ・ポンパドールは特に大暑性が高いとはいわれていませんが、私の庭(地植え+西日+猛暑の条件下)で猛暑をものともせずに咲いています。

グラン・シェフシリーズのギーサヴォアは剛健なシュートが伸び、放っておくとものすごく大きく雄大な姿に成長し、香りを振りまきながら繰り返し咲き乱れるという印象のバラです。樹勢が強いから暑さもへっちゃら。同じデルバールのナエマは、葉が暑さで丸まってしまうものの、真夏でもよく咲く強いバラだと育ててみて感じています。

デルバールの耐暑性の高いバラ
デルバールで耐暑性の強い品種は他にもアレゴリーアメリノートンなど定評がありますが、アンリ・マチスエデュアール・マネクロード・モネアルフレッド・シスレーモーリス・ユトリロなどの「印象派画家シリーズ」も香りがよく真夏でもよく咲くのでオススメしたいです。斑入りの花弁なので好みがわかれるところですけれど。

パシュミナ(コルデス)

2008年 / ドイツ / コルデス / 四季咲き / 小中輪 / 微香 / フロリバンダ / 樹高1m

コルデスはアンジェラアイスバーグサマーメモリーズなどで知られるバラのナーセリー。コルデスのバラって独特の魅力があって、ロザリアンのお庭には必ず一株はあるはず!

パシュミナは、アンティークタッチの花容で人気があります。ディープカップ咲きからロゼッタ咲きへと開き、小さなピエール・ド・ロンサールともいわれるほど、よく似ています。ピエールよりコンパクトで雰囲気のにているパシュミナ、オベリスク仕立てがオススメです。

春・秋の花もちはすごく長く、ずっと咲いているような印象です。樹形は横張りで、やや暴れるので剪定で調整します。うどん粉病・黒点病にも強いのですが、トゲがすごい。でも樹高は低めなので管理しやすいバラといえます。

コルデスの大暑性の高いバラ
有名なところだと、ホーム&ガーデン。耐病性もよく初心者向きなバラで、ホームセンターで新苗が出回っています。2017年に発表されたバルコニー向きのフロリバンダのデュエットバルコニアも耐病性がよく、小中輪でグラデーションする花色が華やかな品種です。

マリーヘンリエッテは耐寒・大暑・耐病性ともに太鼓判のつるバラ。大変丈夫な品種で、病気も強くよく咲きます。茎が太く伸びるので少しスペースがとれる場所にいかがでしょうか。

オーブ(ロサオリエンティス)


2014年 / 日本 / ロサオリエンティス / 四季咲き / 大輪 / 強香 / シュラブ / 樹高1.5~1.8m

木村卓功さんの育種するロサ・オリエンティスのシリーズは、日本の気候にあわせて品種開発されているので、近年つくりだされた品種はどれも耐暑性が高いです。その中でもオーブは丈夫なバラ。強いミルラ香、桃~薄いピンクにグラデーションした超大輪の花、太い枝、大きなトゲを持ち、濃くしっかりとした照り葉で育てやすいバラです。つるバラっぽくシュートを育てたほうがのびのびと大きな花を咲かせる印象です。

ロサオリエンティスの耐暑性の高いバラ
以前はここにいくつか品種をあげたのですが検索でこのページを読む方が多いのに情報が古くなってしまうので削除しました。ロサオリエンティスのバラは発表されるごとに強く育てやすいバラが発表されるので、お店のホームページのガイドに従ってより新しい品種を選べば間違いないと思います。
https://www.baranoie.com/

ロアルド ダール(デヴィッド・オースチン)

2016年 / イギリス / デビット・オースチン / 繰り返し咲き / 中輪 / 中香 / シュラブ / 樹高1.5m

イングリッシュローズは耐寒性はばっちりだけど、耐暑性はあんまり・・という声をよくききますが、剛健なロアルド・ダールなら杏色の花を次々に咲かせてくれます。カップ咲からロゼット咲に変わる様子も愛らしいバラです。

炎天下でも枝がするするとよく伸び、照り葉もしっかり育ちます。やさしい花色と濃い緑葉の対比が美しい。他に、クイーン・オブ・スウェーデンも暑さに強いと評判です。

ロアルド・ダールは華奢な印象のバラですが、びっくりするほど丈夫です。ロザリアンの中には日向+無農薬で育てている方もいらっしゃいます。トゲがほとんどないのもうれしい。

ファビュラス!(Jacson&Perkins)

2003年 / アメリカ / J&P / 四季咲き / 中輪 / 微香 / フロリバンダ / 樹高1.8m

アイスバーグの白さと、セクシーレクシーの多弁で大輪な花姿を受け継いでいるファビュラス!。耐病性、耐寒性にも優れ、咲き続けるフロリバンダ。

実がついても咲いているほど剛健。成長が旺盛で、シュートをうまく仕立てると修景バラにもなります。美しい白バラで、オンシーズンの京成バラ園でみたときには感動しました。

白系バラは名花・アイスバーグが安価で出回ってしまうせいか、アイスバーグより多弁なファビュラス!は店頭でみかけたことがないのですが・・・もっと人気がでてもいいと思うバラです。ぜひ京成バラ園へ行って実物を見てほしいです。オンラインで購入できます。
https://ec.keiseirose.co.jp/

ギー ドゥ モーパッサン(メイアン)

1995年 / フランス / Meilland / 四季咲き / 大輪 / 強香/ フロリバンダ/ 樹高1.2m

アンティークタッチの花形とピンク色が印象的なバラ、ギー・ドゥ・モーパッサン。さわやかな香りとオールドローズのような佇まいが魅力的です。深いカップ咲きからロゼット咲きへと咲き進みます。花つきが良く、株が充実すると房咲きになり、花もちも良いバラです。
メイアンでは他に、ホワイト・メイディランドもオススメ。花付きが良く5月中旬から晩秋まで咲き、猛暑でも純白の涼しげな花をたくさん咲かせてくれます。
メイアンの中でも耐暑性で必ず名前があがるギー・ドゥ・モーパッサン。花弁が多いのに暑さにつよいところが人気なのかも。そういえば、これも有名作家の名前がついてます。作家名のバラはハズレなし!
夏でもバラが咲いてくれるのは嬉しいですね。
こうやってバラのことを書いているとまたまた欲しくなっちゃいます!