バラの剪定・誘引

つるバラの冬剪定のコツ

そろそろ、冬のバラ仕事を始めましょう。
今回は、つるバラの冬剪定についてまとめました。四季バラの冬剪定手順はこちらをお読みください。

なぜ剪定するの?

剪定しなくてもバラは自然に花が咲くもの。剪定するのは人の都合です。目線に花が咲くように成長する長さを織り込んで切縮め、ひと花が充実するようにするため、枝を間引く。これを念頭に枝を切ればOK!

冬剪定のスケジュール

つるバラは12~1月末、四季咲きバラは2月10日前後をめどに冬剪定をしています。(東京近郊の場合)寒さが続いている2月でも作業できますが、花芽が動いている場合は、芽を折らないよう気を付けないといけません。

花の咲く高さをイメージする

春に花が咲く高さは、目線を中心にデザインします。立って眺めるのか、座ってみるのか、ご自分が楽しむ高さをイメージして誘引・剪定します。

剪定する枝の目安

  • 大輪のバラは鉛筆の太さで切る。
  • 中輪のバラは割りばしの太い部分の太さで切る。
  • 小輪や多花な品種は割りばしの細い部分の太さで切る。

作業の手順

  1. 麻紐と紐きり用の細ハサミ、剪定バサミ、手袋を準備します。
  2. 主枝を残し、細枝や古枝は根本から切りとります。株を若返らせたい時(より大きくしたいとき)は、古く太い主枝を根本から切り落とします。切り口には癒合剤を塗ります。
  3. 主枝にある枯れ枝や弱枝、クロスしている枝は分岐から切り取ります。
  4. 主枝から分岐している枝先に花が咲くので、2芽残して枝を切っていきます。
  5. 分岐が密集している枝は、上向きの枝を残して他を切り落とします。間引くときは、成長の悪い枝=枯れ色(黄色)、あるいは緑の細枝を切ります。太枝や紅い枝は若いので、残します。
  6. 枝の整理が終わったら誘引をほどき、すべての葉をとります。
  7. 誘引は根元の方から留めていきます。枝はS字を描くように留め、枝先はやや上向きになるようにします。

春に花が咲かない原因

葉はかならず全て取って、株を休眠させます。葉が残ると寒さの中でも成長を続けるため弱い枝にしかならず、株に負担をかけ、結果的に花芽が付かなくなります。

つるバラの剪定動画

ベン・ハンナさんによる剪定・誘引の動画です。
見るだけでもわかりやすいのでご覧になってください。

こちらの動画は、ピエール・ドゥ・ロンサールの冬剪定です。誘引した主枝からでている脇枝の仕立てがわかります。脇枝は上向きの枝から花が広がるので、上向き以外の枝はすべて切りとり、残った枝は2芽残して切り戻します。

 

冬の誘引作業は麻紐を使うのがいちばん楽です。自然素材ですし、ハサミで切るだけなので作業効率がいいですよ。ナッツシーンの麻紐のグリーンやライムグリーンを使うとよりオシャレです。