バラの病気・害虫対策

台風による塩害とアフターケア


台風24号の影響の傷跡。
海に近いエリアのお庭は台風がまき散らした塩害にあい、植物がみんな枯れてしまったとききました。植物園や一般家庭のお庭が総入れ替えになり、花苗は横浜方面への納品が相次いでいるとのことです。

うちの庭バラのすべてのバラ株に葉の半枯れ症状がでています。
これも、調べてみたら塩害でした。

内陸部なのになぜ塩害?

東京湾内の空気は空に登ったあと、もう一度降りてきます。それが最高気温がでることで有名な練馬・熊谷・館林ラインです。縦にならぶこのエリアに、海水を巻き込んだ雨が降ったため塩害が起きているとのことです。

塩害にあうとどうなる?

土の塩分濃度が上がり、浸透圧の関係で植物は水分を吸収しにくくななります。その結果、枯れや病気の蔓延などが起きます。

黒星病と塩害の違い

  • 葉の先、あるいは葉脈に沿って枯れが発生すること。
  • 台風の後に、庭にあるバラ株(1本残らず)に病気が同時に発生したこと。
  • 新品の培養土に植え替えたばかりで細菌のいない新苗や、耐病性の強い種類にも病気がでたこと。
  • 黒星病よりも早い速度で葉にシミがでたり、枯れたり、黄変落葉したこと。

塩害への対処

  1. 塩害にあったら真水で水をかけて洗いながしましょう。眼にみえないけれどすすいであげるのが大切です。
  2. 塩を浸出するために、地面に浸透するように水遣りをします。2週間に1回程度、天気のよい日が続くときにたっぷりと水をあげ、塩を洗い流しましょう。
  3. 被害がでてしまい、葉先が茶色くなっていたら、摘み取ってください。被害のあった葉を残しておいても、結局落ちて地面を汚すばかり。葉の付け根の新芽を損なわないように手で丁寧に摘みとります。(新しくでてきた葉には一切枯れや黒い部分はでません)

念のため黒星病の薬も撒きましたが、それらしい徴候はなく、今は綺麗な葉と蕾でいっぱいになりました。黒星病と違って葉が生え変われば綺麗になります。すでに気温も20℃を下回る時期になり、あれほどの台風も来ないようなので、もう心配はないみたいです。

追記:その後のバラ
折れた蕾を切った後、新しい蕾がついて11月中旬から開花しました。葉も問題なく深いグリーンで、病気にもかかっていません。塩害にあってしまった方、どうぞご安心ください。