ローズコレクション

ブラザー カドフィール

ブラザー・カドフィールの名前は、探偵小説に登場する修道士カドフィルに由来するんだそうです。 カドフィルは十字軍に遠征した経験があり、東方から持ち帰った種子でつくったハーブ園を大修道院で管理しながら、彼が難事件を解決していく物語。

薬草の知識が豊富で調合もする風変わりな中世探偵ドラマ、イギリスではTVシリーズになって放映されており、日本でも吹替え版があります。 イギリスのドラマを主演したデレク・ジャコビは白髪の初老紳士。

そんな主人公から甘いピンク色のバラは想起しづらいのですが、あえて言うなら、カドフィルとバラの共通点=巨大輪が放つ「主役級」ってことでしょうか(無理やりっぽい💦)。

庭の中心にあると茎が真っ直ぐ上に伸び、高い位置で咲くしとても目立ちます。

空中にボンっと浮かぶ大輪

花弁はペタっとした赤味のあるピンク色でカップ咲きです。色の系統はマリーヘンリエッテと似ています。直径が10センチ以上あるせいか、なんとなく芍薬のようにも見えます。ダマスクの甘い香りがあります。

日本の夏の高温にちょっと合ってないような気がしています。暑いところより寒いところのほうが強いようで、暑いさなかに咲くと花もちは良くなく、すぐに散ります。

外側からはらりと開いていきます

秋咲きのほうがピンクの色味が全体に増し、香りも強く美しいです。寒い時に真価を発揮するバラかもしれません。デビットオースチン共通の薄い花弁を持つので雨には弱いです。

枝は秋になると赤く紅葉し、細い枝でも硬質なのでちょっとしたことでもすぐに折れやすく、誘引や取り扱いには注意が必要です。1センチ以上の太さがあってもちょっとしたショックですぐに折れます。細い枝はなおさらです。私はなんども失敗しました💦

黒星病、めっちゃ弱いです。
スタンダード仕立てなので地面からの跳ね返りなんてないはずなのに、でます。

実は初めて買ったスタンダードローズがこのカドフィールなのです。どういうわけか台木から新芽がどんどん育ってしまうので、四苦八苦しています。切り続けていたらいつか芽がでなくなるのかなぁ。

春の開花はこんな感じです

台木の高さが100cmもあるので、庭で浮いちゃうんじゃないかと思いましたが、周りにジギタリスを植えるとちょうどいい高さになります。この組み合わせはとても綺麗。花単一で、というよりも、景色の中で楽しむのに向いている花じゃないでしょうか。

ブラザー・カドフィール / 1990年 / イギリス David Austin / シュラブ / カップ咲き / 大輪 / 強香・ダマスク / 四季咲き / 樹高 1.5m