アトリエだより

オランダ大使館賞を受賞しました

ベーリックホールの展示は展示の最終日にコンテストの結果発表会が催されます。今回は思いがけず、オランダ大使館賞の1つをいただくことができました。受賞作はよりオランダらしい作品をチョイスしたそうで、細かな装飾性や微妙な色合いがステキ!とオランダ大使館の農水省参事官より直接コメントいただき、作品の感動が伝わってきて嬉しかったです。全体的にグリーンにみえる作品なのですが、それぞれがほんのり紅味=秋色にグラデーションしたデザインです。

「エールデの思い出」

フラワーデザインは書道などと似ていてインスタレーションの側面があります。そのため花材選び、素材との出会いでデザインのほぼ8割が決まります。この作品を制作する前々日に大規模災害に指定された台風15号が東京を直撃し、産地の千葉県は被害甚大でしたし市場にはほとんど花材がありませんでした。秋らしいオレンジ系の花はすべて買われてまい、売れ残ったのはグリーンや紫の、まるでお葬式のような色ばかり。

でもお花をひとつひとつよく見ると、秋咲きの花は春よりも色が濃いものですし、少しだけオレンジがかっているバラや染めアイビーを見つけた時にイメージが膨らみました。展示した9月中旬はまだ気温30度超えでしたから、少し涼しげなグリーンのアレンジメントでもいいかなと。

偶然や発見、ハプニングが植物に触れる楽しみの1つだと感じています。