アトリエだより

ルイ・ヴィトン展に想う

花の話題から離れて、たまには・・・と、ルイ・ヴィトン展を観てきました。場所は紀尾井町、日本で最初にルイ・ヴィトンショップができた場所です。

ルイ・ヴィトンは町の鞄屋でしたが、顧客管理とPRに余念がない、実に几帳面な人。当時の顧客カードや手書きのロゴなどが
紹介されました。そして、劇的な出来事としてアフリカ探検のスポンサーであったシトロエンに頼まれて船旅に向くようにトップのボールトデザインをフラットにしてしまいます。これがいまの四角いスーツケースの始まり。それまでは海賊の宝箱のように蓋は丸かったのでした。

車が主流になると水や砂に強い素材に変化させ、飛行機の旅ができるようになるとフライトに向くようにより頑丈に進化させていく。それが今のヴィトンバッグになっていきます。そうした進化の過程を各時代ごとに空間で区切って展示されています。とてもわかりやすいキュレーションでした。

心に残った、ボトルデザイン。
お気に入りは旅にもっていくボトルセット。川辺の森が描かれていて、きっと素敵な香りだったのでしょう。1900年初頭には、香水瓶など男女のオシャレまでプロデュースする鞄屋になっていた。総合商社のスタートです。