アトリエだより

北欧のクリスマスアレンジ

匂いは人間の記憶と最も深く結びついていると、心理学者はいいます。私たちが花火の火薬の匂いで夏を感じるように、北欧の人たちはヒヤシンスの香りでクリスマスの記憶がよみがえるといってました。デパートで、ヒヤシンスのアレンジメントを販売していたら、「クリスマスの香りがする!」といってこちらに歩いてきたノルウェーからのお客様がいらっしゃいました。

北欧の国々には短い春と夏がきて、長い冬はとても寒いのです。植物は厚い雪につぶされて、育ちません。そうした環境から、クリスマスには球根のアレンジメントを親しい人同士で贈り合い、暖炉であたためた部屋の中でゆっくりと咲かせ、家族とクリスマスをお祝いします。ヒヤシンスの球根アレンジは、北欧の花屋さんでこの時期たくさん売られている人気商品なのです。毎年、アトリエではこのアレンジを12月にレッスンでつくっています。