一般にラベンダーといって想像するイメージは、イングリッシュラベンダーでしょう。昔からポプリや石鹸などで親しまれてきた身近な植物です。
そしてバラ庭づくりにかかせないラベンダー。種類や用途を知って、ガーデンづくりにいかしましょう。
ラベンダーってどんな花?
ラベンダーは地中海沿岸地方原産のシソ科の、常緑小低木です。小枝を多く分枝して、50センチ前後の高さに成長します。葉は細長く、茎も花も独特の芳香をもっています。
ラベンダー種別一覧
20世紀に入ってから南フランスで栽培されるようになり、今では国内で5種類が流通しています。
品種 |
大暑性 |
耐寒性 |
開花 |
ガーデニング |
---|---|---|---|---|
アングスティフォリア系イングリッシュ系コモ系 |
弱い |
-15℃ |
5月下旬 |
鉢栽培が無難切り花・ドライOK香りがよく、ティーやクッキーハーバルバス等に向くイングリッシュラベンダー |
ラバンディン系 |
強い |
-10℃ |
7~9月 |
庭植え、鉢植えOK野性的な香り茎が長く、大株になる切り花・ドライOKグロッソが有名 |
ストエカス系 |
強い |
-5℃ |
4月中旬 |
庭植え、鉢植えOK野性的な香り水揚げが悪く花色が変わる切り花・ドライに不向きフレンチラベンダーが有名 |
デンタータ系 |
強い |
-5℃ |
4月下旬 |
庭植え、鉢植えOK野性的な香り低い生垣になる切り花にはむくがドライは花色が悪くなるギザ葉のフレンチラベンダー |
プテロエストカス系 |
普通 |
-0℃ |
6月~10月 |
庭植え、鉢植えOK香りが弱い切り花にはむくがドライは花色が悪くなる冬は室内へとりこむコンテナガーデン向きレースラベンダーが有名 |
葉に厚みがあるラバンディン系のラベンダーグロッソは、とても丈夫で放っておいて大丈夫。初心者向きです。
ラベンダーの肥料や水やり
これといって特別なことはありません。他の宿根草と同じく、朝夕の水やり(暑い昼間にはあげない)ことや、月イチで緩効性肥料をおいてあげることなどです。
ラベンダーの剪定のコツ
西日のあたる場所にラベンダーを地植えして育てていますが、暑さにめげず元気に咲いてます。育ててみて感じるのは、こまめな剪定のケアが大切ということです。
春の剪定
ラベンダーは3月の終わりまでに剪定をします。主となる枝を残して、混みあった枝をカットします。切るときは、葉のある部分を切りましょう。葉のないところ(茎の下の方など)で切ってしまうと、その下から芽がでてこなくなり、枯れこみの原因となります。
花後の剪定
花が咲き始めの収穫や、花後の花殻切りをしながら、枝を切り戻しておくと、株の消耗が抑えられて樹形も整います。切り戻す位置は、花の下にある葉の上です。花後剪定を繰り返すと、春から秋までずっと花が楽しめます。
真夏は剪定しない
7~8月に剪定すると枯れこみやすいので、株はいじらず花殻だけを摘みます。
冬の剪定
大雪で折れないように、コンパクトに株を切り戻します。秋の終わりまでに切って、枝先からやや新芽がでてくる状態で冬越しさせたいものです。
挿し木をしよう
ラベンダーは5年ぐらいすると突然枯れることがあります。挿し木した新苗に更新しながら育てると安心です。剪定した枝をとっておいて挿し木をしましょう。くわしくはこちら。